朝鮮人参の名産地ー長白山 朝鮮人参の栽培と収穫 朝鮮人参を囲む行事や祭り

朝鮮人参祭りが終わると、本格的に朝鮮人参の収穫が始まります。9月の初めから11月の上旬までが、朝鮮人参の収穫・売買の最盛時期です。11月10日頃になると山は霜で覆われ、朝鮮人参の栽培や追肥、管理…

長白山産の朝鮮人参

朝鮮人参の現状

朝鮮人参は中国東北部、黒竜江省、吉林省、遼寧省、河北省北部、長白山地方の山岳地帯や旧ソ連の沿海州、北朝鮮、韓国の森林内に自生しています。。
中国の長白山人参は北朝鮮や韓国産の人参と同じ長白山山脈で栽培されているため、昔から朝鮮人参とよばれています

朝鮮人参の成長と収穫

9月に入ると、朝鮮人参の産地に行けば、高圧噴水器で、収穫した人参の皮を剥く風景がいたるところで見られるようになります。朝鮮人参の皮を剥かずに乾燥させるときれいにならないためです。

朝鮮人参祭り

祭りが始まると、参農(朝鮮人参栽培する農家)は休みになり、人々は家にいろいろな形の朝鮮人参模様の“灯籠”を飾ります。また人参を主題にしたいろいろな行事も行われ、料理や宴会も朝鮮人参を中心としたものになります。
特に、中国側の長白山区域には満族や朝鮮族など多民族が住んでいるため、貴州の“大理”や雲南の“苗家寨”のように、多彩な民族衣装で民族舞が披露され、豊作を祈る人たちがあちこちに見られます。

朝鮮人参の成分と効能

朝鮮人参の主成分はサポニンです。サポニン以外に糖質(主にショ糖)、アミノ酸などが含まれており、朝鮮人参の香気成分としてはメトキシピラジン誘導体や、β-シトステロ−ル、脂肪酸などを含有しています。
その他に、ミネラル(無機質)も多く含まれており、中でもマグネシウムは他の植物の一〇倍以上も多く含まれています。マグネシウムに次いで多いのがカリウムです。一般にサポニンを含む植物はカリウムも多く含んでいますが、朝鮮人参はナトリウムの約一〇倍から二〇倍もの多量のカリウムを含んでいます。

朝鮮人参の選択方法
長白山産の朝鮮人参
掘られたばかりの朝鮮人参
長白山産の朝鮮人参
皮を剥かれ陽光で干される朝鮮人参

朝鮮人参の品質といえば、六年根のものが一番よいとされます。ところによっては四年、五年で収穫してしまうこともありますが、四、五年根は六年根と比べると、有効成分のサポニン量が少なく、しかも二十種類のサポニンのバランスも不安定です。ですから、朝鮮人参はなんといっても六年根を選ぶべきでしょう。

朝鮮人参の飲み方法

朝鮮人参の煎じ方法
朝鮮人参を適当量とって、それに水を一日分ならコップ1杯半位(500ml位)の量をなべに入れ、沸騰するまでは強火で煎じ、煮立ち始めたら、トロ火にして、その後30分ほど煎じてください。その程度で朝鮮人参中の成分はすっかり溶出してきます。煎じ終わったら、煎じ汁を二回、三回分わけ、少しの時間がおいたら、暖かいうちに一回分を飲み、残りは別のコップに入れ、口にアルミホイルをかぶせ、冷蔵庫に入れて保管してください。飲むたびに温めてから飲むのは普通ですが、冷たいものを飲んでも構いません。朝鮮人参は副作用や刺激性のないものですので、吸収しやすいため、なるべく空腹でお飲みください。

人参酒の作り方

まず、五〇〇ミリリットルの焼酎をビンに入れ、その中に三〇〜五〇グラムの紅参の切片を入れて、約二週間漬け込みます。切片がふくらむ際に紅参の紅色がぬけて、美しい紅色をした人参酒ができあがります。白参を使った場合は、有効成分の溶出に二〜三ヶ月もかかり、しかも植物特有のくさみがあります。また、朝鮮人参の苦味が気になる人は、大棗一〇個ほど入れてください。大棗の甘味がついてのみやすくなります。